妊孕性温存

妊孕性温存のご案内

妊孕性温存

妊孕性温存

将来のために、今できること

妊娠・出産を考える時期は、人それぞれです。一方、妊孕性(にんようせい:妊娠に関わる力)は、年齢や健康状態によって変化します。女性では年齢とともに卵子の数や質が変化し、男性でも加齢、病気、治療、生活習慣などが妊孕性に影響することがあります。

今は妊娠を予定していない方、妊孕性に影響する可能性のある治療を控えている方、将来の家族計画について早めに考えたい方は、生殖医療チームにご相談ください。検査結果とご希望を踏まえ、ご自身に合った選択肢を一緒に考えます。

妊孕性温存とは?

妊孕性温存とは、加齢、病気、治療などによって妊孕性が低下する可能性を考え、卵子や精子などを凍結保存することです。将来、妊娠を希望する際は、その時点の健康状態などに応じた生殖補助医療で使用します。

主な評価項目と温存方法

  • 女性の妊孕性評価
  • 男性の妊孕性評価
  • 卵子凍結保存
  • 精子凍結保存
  • 医学的な必要性に応じた胚や生殖組織の保存

妊孕性温存は、将来の妊娠を保証するものではありません。卵子凍結後の結果には、採卵時の年齢、保存した成熟卵子の数、健康状態などが関わります。

どのような方が相談できますか?

  1. すぐに妊娠を予定していない方:仕事や学業、生活設計などを優先しながら、将来に向けて現在の妊孕性を知っておきたい方。
  2. 妊孕性に影響しうる治療を控えている方:化学療法、放射線治療、一部の手術などを予定している方。治療日程が許す場合は、治療開始前に主治医と生殖医療チームへ早めにご相談ください。
  3. 卵巣機能の低下が気になる方:卵巣の手術歴、子宮内膜症、家族に早く閉経した方がいるなど、早めの評価を希望する方。
  4. 精子を保存しておきたい方:精子をつくる機能に影響する治療を控えている方、精子数や運動率の低下がある方、将来の採精が難しくなる可能性がある方。

妊孕性の評価では何を調べますか?

一つの数値だけで判断するのではなく、年齢、病歴、月経の状況、超音波や血液検査の結果、今後の妊娠・出産のご希望を総合して評価します。

女性の主な検査

  1. AMH(抗ミュラー管ホルモン):卵巣予備能や、卵巣刺激に対する反応を見積もる参考になります。
  2. 経腟超音波検査・胞状卵胞数(AFC):卵巣内の小さな卵胞を数え、子宮や卵巣、骨盤内の状態を確認します。
  3. ホルモン検査:必要に応じてFSH、LH、エストラジオール(E2)、甲状腺機能、プロラクチンなどを調べます。

AMHとAFCは、主に卵巣予備能と刺激への反応の目安です。卵子の質や自然妊娠の可能性を、それだけで判断することはできません。年齢もあわせて考慮します。

男性の主な検査

病歴や妊娠に関わるこれまでの経過を確認し、精液検査で精液量、精子濃度、運動率、形態などを調べます。結果に応じて、ホルモン検査、超音波検査、染色体検査などを検討します。妊娠を希望している場合や、一定期間妊娠に至っていない場合は、パートナー双方の評価が役立ちます。

卵子凍結とは?

採取した卵子を凍結保存する方法です。将来使用する際は、卵子を融解し、受精させて胚を培養した後、身体の状態に応じて胚移植を計画します。

卵子凍結の流れ

  1. 診察・妊孕性評価:月経周期、病歴、服薬状況、今後のご希望を確認し、AMH検査や超音波検査などを行います。
  2. 卵巣刺激・卵胞の確認:薬を使用し、血液検査と超音波検査で卵胞の発育を確認します。
  3. 採卵:卵胞の発育に合わせて採卵を行い、培養室で成熟卵子を確認します。
  4. 凍結保存:保存に適した成熟卵子をガラス化法で凍結し、液体窒素を用いる設備で保管します。
  5. 将来の使用:卵子を融解し、受精、胚培養、胚移植へ進みます。

一連の処置には通常2~3週間程度かかります。実際の日程は、月経周期、使用する薬、卵巣の反応などによって異なります。

卵子を凍結すれば、将来必ず妊娠できますか?

いいえ。融解した卵子が生存し、受精して胚に発育し、移植後に着床するまでには複数の段階があります。卵子の数や質、精子の状態、子宮の状態などが結果に関わります。

凍結によって保存できるのは採卵時の卵子です。妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などのリスクには、妊娠時の年齢や健康状態が関わります。保存後も、ご自身の生育計画について医師とご相談ください。

卵子凍結に伴う主なリスク

卵巣刺激や採卵後には、お腹の張り、注射部位の違和感、気分の変化、下腹部の不快感などが生じることがあります。まれに卵巣過剰刺激症候群(OHSS)を発症し、強い腹部膨満、吐き気、息苦しさ、尿量の減少、急な体重増加などがみられます。医師は検査結果や薬への反応を見ながら治療を調整します。

精子凍結とは?

採取した精液を検査・処理し、小分けして凍結保存する方法です。融解後の精子数や運動率、パートナーの状態に応じて、人工授精(IUI)、体外受精(IVF)、顕微授精(ICSI)での使用を検討します。

精子凍結の流れ

  1. 診察と必要な感染症検査を受けます。
  2. 医療スタッフの案内に従って採精します。
  3. 精液検査と検体処理を行います。
  4. 凍結保護液を加え、小分けして保存します。
  5. 将来の治療時に、必要な分を融解します。

凍結と融解を経てすべての精子が生存するわけではありません。必要な採精回数や保存量は、検査結果に応じて医師がご案内します。

よくあるご質問

AMHが低いと妊娠できませんか?

AMHだけでは判断できません。年齢、月経の状況、超音波検査などをあわせて評価します。

卵子凍結は1回で十分ですか?

年齢、卵巣予備能、保存できた成熟卵子の数、将来希望する子どもの人数などによって異なります。初回の採卵結果をもとに、追加の治療が必要か相談します。

若いうちから妊孕性を調べたほうがよいですか?

検査の必要性は、病歴や将来の希望、妊孕性に関わるリスクによって異なります。卵巣機能や妊娠の時期が気になる場合は、医師にご相談ください。

男性も妊孕性温存を検討できますか?

はい。特に精子をつくる機能に影響する治療や手術を控えている場合は、開始前に精子凍結について相談できます。

まずは、ご自身の状態を知ることから

宋俊宏婦幼醫院 生殖医療センター(SUNG IVF)では、妊孕性評価、卵子凍結、精子凍結、将来の家族計画に関するご相談をお受けしています。今すぐ結論を出す必要はありません。検査で分かることと、今後の選択肢を一緒に確認しましょう。

卵子凍結のご案内

卵子凍結

卵子凍結の流れと注意点

対象となる方、治療の流れ、リスク、採卵後の過ごし方

仕事や学業、家族計画、病気の治療など、妊娠・出産を考える時期にはさまざまな事情があります。卵子凍結は、採取した成熟卵子を保存し、将来の選択肢を残す方法の一つです。

結果には、採卵時の年齢、卵巣予備能、保存できた成熟卵子の数、精子の状態、胚の発育、妊娠時の健康状態などが関わります。治療前に、生殖医療の専門医が個別に評価します。

卵子凍結とは?

卵巣刺激によって複数の卵胞の発育を促し、採卵を行います。培養室で卵子の成熟度を確認し、保存に適した成熟卵子をガラス化法で凍結します。

将来使用する際は、卵子を融解し、通常は顕微授精(ICSI)で受精を試みます。その後、胚を培養し、子宮や身体の状態に応じて胚移植を計画します。

どのような方が卵子凍結を検討できますか?

  1. すぐに妊娠を予定していない方:学業、仕事、生活設計などを優先しながら、将来の選択肢を知っておきたい方。
  2. 妊孕性に影響する可能性がある治療を控えている方:化学療法、放射線治療、一部のホルモン治療、骨盤内や卵巣の手術などを予定している方。
  3. 卵巣機能の低下が気になる方:卵巣手術歴、子宮内膜症、卵巣腫瘍、家族に早く閉経した方がいる場合など。
  4. 性別適合に関わる治療などを予定している方:ホルモン治療や手術の前に、担当医と生殖医療チームに温存方法を相談できます。

卵子凍結は早ければ早いほどよいですか?

採卵時の年齢は大切な判断材料です。年齢とともに卵子の数や質は変化し、胚の染色体数の異常や流産のリスクも高まります。ただし、若い方全員にすぐ卵子凍結が必要というわけではありません。妊娠を希望する時期、AMH、AFC、病歴、希望する家族の形、通院や費用の負担をあわせて考えます。

卵子凍結前に行う評価

  1. 問診:月経、妊娠歴、手術歴、婦人科疾患、家族の閉経時期、服薬、今後の妊娠・出産のご希望を確認します。病気の治療を控えている場合は、主治医と開始時期や卵巣刺激の可否を確認します。
  2. AMH検査:卵巣予備能や刺激への反応、採卵数の目安を確認します。卵子の質や自然妊娠の可能性を単独で判断する検査ではありません。
  3. 経腟超音波検査・AFC:両側の卵巣の胞状卵胞数を数え、卵巣嚢胞、子宮筋腫、卵巣子宮内膜症性嚢胞などがないか確認します。
  4. ホルモン・術前検査:必要に応じてFSH、LH、E2、プロラクチン、甲状腺機能、血算、凝固機能などを調べ、麻酔や採卵に向けた評価を行います。
  5. 感染症検査:検体を安全に取り扱い、保管するため、必要な検査を行います。

卵子凍結はどのように進みますか?

卵子凍結の流れを示す図

STEP 1|卵巣刺激を開始

通常は月経周期の初めに受診し、AMH、AFC、年齢、体重、過去の治療への反応などに応じて薬を選びます。原稿での刺激期間の目安は11~14日です。実際の日程と投与量は、卵巣の反応に合わせて調整します。

STEP 2|卵胞の発育を確認

経腟超音波検査と血液検査で卵胞の大きさや数、ホルモンの変化を確認します。結果を見ながら、薬の量を調整します。

STEP 3|卵子の最終成熟を促す注射

卵胞が十分に発育したら、卵子の最終成熟を促す注射を行います。採卵は一般に注射の約34~36時間後に予定されます。注射と来院の時刻は、医療チームの指示に従ってください。

STEP 4|採卵

通常は麻酔または鎮静を用い、経腟超音波で確認しながら針で卵胞液を採取します。培養室で卵子の有無と成熟度を確認します。すべての卵胞から卵子が採れるわけではなく、採取できた卵子がすべて成熟しているとも限りません。

STEP 5|成熟卵子を凍結保存

保存に適した成熟卵子に凍結保護液を用い、ガラス化法で急速に冷却した後、液体窒素を用いる設備で保管します。

何個の卵子を保存すればよいですか?

卵子凍結に関する参考図

すべての方に当てはまる目標個数はありません。採卵時の年齢、将来希望する子どもの人数、融解後の生存、受精・胚発育、精子や子宮の状態などが関わります。初回に保存できた成熟卵子が少ない場合は、必要に応じて追加の採卵について相談します。

採卵後の過ごし方と注意点

軽い下腹部痛、お腹の張り、少量の性器出血、吐き気、疲れや麻酔後のめまいなどがみられることがあります。採卵当日はご自身で車やバイクを運転したり、機械を操作したりせず、付き添いの方とお帰りください。休息や服薬は医療チームの指示に従ってください。

次の症状がある場合は、速やかに医療チームへご連絡ください。

  • 腹痛やお腹の張りが急に強くなる
  • 息苦しさ、胸の圧迫感がある
  • 吐き気や嘔吐が続く
  • 尿量が著しく減る、短期間で体重が急に増える
  • 出血が多い、発熱、悪寒、強いめまいがある

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)、出血、感染などの可能性があるため、医師の評価が必要です。

卵子凍結のリスクと限界

卵巣が刺激に強く反応すると、卵巣の腫れ、腹部膨満、腹水などを伴うOHSSが生じることがあります。医師はAMH、AFC、治療中の反応に応じて薬や経過観察を調整します。また、凍結卵子を使用した場合も、融解後の生存、受精、胚の発育、妊娠、出産が保証されるわけではありません。

よくあるご質問

卵子を凍結すれば、妊娠をいつまでも先延ばしできますか?

卵子凍結は将来の選択肢の一つです。妊娠時の年齢に伴うリスクがなくなるわけではなく、移植に適した胚が必ず得られるわけでもありません。

AMHが低くても卵子凍結はできますか?

AMHが低いだけで治療できないとは限りません。ただし、採卵できる卵子数が少ない可能性があります。年齢、AFC、月経や病歴をあわせて評価します。

月経不順でも卵子凍結はできますか?

まずは診察で原因を調べます。排卵障害、多嚢胞性卵巣症候群、甲状腺機能、その他のホルモンの問題などを確認し、治療を計画します。

採卵すると卵子が早くなくなりますか?

卵巣刺激は、主にその周期に発育を始めた複数の卵胞の成長を促すものです。将来の卵子をまとめて先に取り出す処置ではありません。

将来に向けて、自分に合った方法を考える

卵子凍結を検討する際は、年齢やAMHの値だけで決めず、卵巣の状態、見込まれる採卵数、今後のご希望をあわせて考えることが大切です。SUNG IVFでは、評価から凍結保存、その後の家族計画までご相談いただけます。

精子凍結のご案内

精子凍結

精子凍結の流れと注意点

対象となる方、事前検査、保存方法と将来の使用

精子の数や質は、病気、治療、手術、年齢、生殖器の状態などによって変化することがあります。精子をつくる機能に影響する治療を控えている方や、将来の採精に不安がある方は、治療や手術の前に精子凍結を相談できます。

多くの場合、精子凍結に長期間の服薬や特定の周期を待つ必要はありません。ただし、事前の診察と精液検査が必要です。凍結・融解によって精子の状態が変化することもあります。

精子凍結とは?

精液検体を検査・処理し、凍結保護液を加えて複数の単位に分け、液体窒素を用いる設備で保存します。将来は必要な分だけ融解し、融解後の精子濃度、運動率、生存状態、パートナーの状態に応じてIUI、IVF、ICSIなどを検討します。

どのような方が精子凍結を検討できますか?

  • がんなどの治療を控えている方:化学療法、骨盤への放射線治療、一部のホルモン治療、精巣や生殖器の手術などを予定している方。治療日程が許す場合は、開始前にご相談ください。
  • 精子数や運動率が低い方:精液所見に変動がある場合や、治療当日に十分な精子を確保できない可能性がある場合は、事前保存を検討できます。
  • 採精や射精に困難がある方:脊髄損傷、神経疾患、射精障害、射精機能に影響する手術などがある場合は、早めにご相談ください。
  • 手術による精子採取が必要な方:閉塞性無精子症や一部の非閉塞性無精子症で、精巣上体や精巣から採取できた精子を保存する場合があります。
  • 仕事や生活上の事情がある方:高温、放射線、化学物質にさらされる可能性がある方、長期出張などで将来の治療日程が気になる方も相談できます。

事前に準備すること

  1. 診察:病歴、手術歴、服薬、仕事や生活の状況、今後の家族計画を確認します。治療前に保存する場合は、診断名、予定している治療、開始日をお伝えください。
  2. 禁欲期間:当センターの精液検査では、採精前の射精を3~5日間控えるようご案内しています。採精時には実際の禁欲期間をお伝えください。
  3. 体調と服薬の確認:最近の発熱、感染症、ホルモン剤、筋肉増強目的のステロイド剤などについて、事前に医師へお知らせください。

精子凍結の流れ

STEP 1|採精

院内の採精室で、マスターベーションにより精液の全量を滅菌容器に採取します。一般のコンドームや検査室が認めていない潤滑剤は使用しないでください。一部を採取できなかった場合は、スタッフにお知らせください。

STEP 2|精液検査

精液の液化、量、精子濃度、総精子数、運動率、生存率、形態などを調べます。結果は禁欲期間、発熱、病気、睡眠、採取状況などの影響を受けることがあります。必要に応じて再検査や専門医への紹介を検討します。

STEP 3|検体処理

検体の状態に応じて処理し、温度変化や氷晶による損傷を抑えるために凍結保護液を加えます。

STEP 4|小分けと凍結

検体を複数の保存単位に分け、検査室の手順に従って冷却します。小分けすることで、将来の治療時に必要な分だけを融解できます。

STEP 5|保存情報の確認

保存単位数、検体の状態、保存日、同意書を記録します。保存中は連絡先を最新の状態に保ち、案内に沿って更新や費用のお手続きを行ってください。

何回採精し、どの程度保存しますか?

一律の基準はありません。凍結前の精子濃度・運動率、融解後に使用できる精子数の見込み、予定する治療、今後の手術や治療の日程、パートナーの年齢や状態などを考慮します。

日程に余裕があれば複数回の採精を検討します。治療開始が迫っていて採精が1回しかできない場合も、早めにご相談ください。

凍結すると精子に影響しますか?

凍結・融解の過程で一部の精子が運動性を失ったり、生存できなかったりすることがあります。妊娠に至るかどうかは、融解後の精子の状態、治療方法、卵子の質、パートナー双方の状態などによって異なります。

凍結精子を用いる主な治療

人工授精(IUI):融解後に十分な数の運動精子があり、パートナーの排卵や卵管の状態が適している場合に検討します。

体外受精(IVF):採取した卵子と処理した精子を培養室で受精させ、胚を培養します。

顕微授精(ICSI):精子数や運動率が低い場合、手術で採取した精子を用いる場合などに、精子を1個選んで卵子に注入します。

精子凍結の限界

融解後の精子の生存や将来の妊娠・出産は保証されません。保存、更新、廃棄、将来の使用は、台湾の適用法令、同意書、医療機関の規定に従います。

よくあるご質問

入院は必要ですか?

一般的な採精と凍結保存では通常、入院は必要ありません。麻酔や手術による採取が必要な場合は、処置方法と院内の案内に従います。

風邪や発熱は精液検査に影響しますか?

発熱や急性の病気が精液所見に一時的に影響する場合があります。最近の発熱、感染、服薬については事前にお知らせください。

精液検査が正常でも凍結が必要ですか?

必ずしも必要ではありません。予定している治療や手術、健康状態、将来の希望を踏まえて検討します。

精子凍結後も自然妊娠は可能ですか?

精子凍結そのものが、身体で精子をつくる機能を低下させるわけではありません。自然妊娠の可能性は、その後の健康状態や治療の影響、パートナー双方の状態によって異なります。

治療前に、将来の選択肢を相談する

精子をつくる機能に影響する可能性がある治療を控えている場合は、開始前に主治医へご相談ください。SUNG IVFでは、男性の妊孕性評価、精液検査、精子凍結、保存後の生殖補助医療についてご案内しています。

AMH検査と卵巣予備能の評価

卵巣予備能の評価

AMH検査と卵巣予備能の評価

AMHの数値から何が分かるのでしょうか?

「AMHが低いと妊娠できない?」「高いほど妊娠しやすい?」と疑問に思う方もいらっしゃいます。AMHは卵巣予備能と卵巣刺激への反応を見積もるための検査です。卵子の質や自然妊娠の可能性を、数値だけで判断することはできません。

AMHとは?

AMHは抗ミュラー管ホルモン(Anti-Müllerian Hormone)の略です。成人女性では、主に卵巣内の発育途中にある小さな卵胞から分泌されます。卵巣予備能を評価する際の参考指標の一つです。

AMHで分かること

  • 卵巣予備能の目安:卵巣内で発育が見込まれる小さな卵胞の数を推測する参考になります。
  • 卵巣刺激への反応:卵子凍結や体外受精の前に、薬への反応や採卵数の見込みを考える材料になります。
  • 治療計画:AFC、年齢、体重なども参考に、刺激方法や薬の投与量を検討します。

AMHだけでは分からないこと

卵子の質:卵巣予備能は主に卵子の数に関わる指標です。卵子の質や胚の染色体の状態を直接示す検査ではありません。

自然妊娠の可能性:AMHが低くても自然妊娠することがあり、数値が高くても妊娠を保証するものではありません。

妊娠に関わるほかの要因:排卵、卵管、子宮、精子、胚の発育などは、必要に応じて別途評価します。

どのように検査しますか?

血液検査で測定するため、手術は不要です。AMHは月経周期による変動が比較的小さく、一般に月経2~3日目だけに限定されません。ただし、FSH、LH、E2などを同時に測定する場合、月経初期に採血を案内することがあります。

ホルモン避妊薬などの影響を受けることがあります。使用中の薬や治療について医師へお伝えいただき、自己判断で中止しないでください。

どのような場合に検査を相談できますか?

  • すぐに妊娠する予定はないものの、卵巣の状態を知っておきたい
  • 卵子凍結を検討している
  • 一定期間、妊娠を希望しても妊娠に至らない
  • 卵巣嚢胞や子宮内膜症性嚢胞などで卵巣手術を受けた、または受ける予定がある
  • 月経周期が変化した、家族に早く閉経した方がいる
  • 化学療法、放射線治療、卵巣の手術などを控えている

妊娠を希望している場合は、35歳未満で避妊せずに1年間、35歳以上で6か月間妊娠に至らないときが、妊孕性評価を相談する目安です。月経異常や卵巣の病気などがある場合は、その期間を待たずにご相談ください。

AMHの数値はどう読み取りますか?

どの年齢や測定方法にも共通する単一の正常値はありません。検査機関、測定方法、年齢によって参考範囲が異なるため、年齢、月経、超音波所見などとあわせて判断します。

同年齢の目安より低い場合

刺激に反応する卵胞が少なく、卵子凍結や体外受精で得られる卵子が少ない可能性があります。卵子がない、排卵しない、自然妊娠できないという意味ではありません。

同年齢の目安の範囲内の場合

卵巣予備能がおおむね年齢相応であることを示します。卵子の質が良好であることや、卵管、子宮、排卵、精子に問題がないことまで確認できるわけではありません。

同年齢の目安より高い場合

小さな卵胞が多く、卵巣刺激に強く反応する可能性があります。治療時はOHSSに注意します。多嚢胞性卵巣症候群との関連は、月経、ホルモン、超音波所見などをあわせて評価します。

AMHは年齢とともに低下しますか?

一般に卵胞の数は加齢とともに減少し、AMHも低下する傾向があります。ただし、卵巣予備能やその変化には個人差があります。同じ年齢でも数値が異なることがあるため、年齢とAMHの両方を考慮します。

AMHが低いときはどうすればよいですか?

まずは、数値が年齢や超音波、ほかの検査結果とどのように関係するかを確認します。医師は必要に応じて次の項目を評価します。

  • 月経周期と排卵の状況
  • 胞状卵胞数(AFC)
  • FSHとエストラジオール(E2)
  • 卵巣の病気や手術歴
  • ホルモン剤の使用状況
  • 今後の妊娠希望と、卵子凍結・生殖補助医療の必要性

失われた卵子を補充する治療は確立されていません。現在の卵巣の状態と今後のご希望を踏まえ、適した方法を医師と相談します。

AMHが高いと治療が必要ですか?

AMHが高いこと自体は病気ではなく、必ずしも治療は必要ありません。月経不順、排卵しない状態、男性ホルモンの影響を示す症状、小さな卵胞が多いといった所見があれば、医師が排卵障害などを評価します。卵巣刺激を行う場合は、過剰な反応を抑えるため、薬や経過観察の方法を調整します。

定期的にAMHを測る必要はありますか?

年齢、初回の結果、病歴、今後の計画によって異なります。年齢の目安より低い場合、卵巣手術を受けた場合、妊娠を先に予定している場合、卵巣機能に影響しうる治療を控えている場合などは、医師が適切な時期の再検査を提案することがあります。経過を比較するときは、同じ検査機関や同等の測定方法を用いると、方法の違いによるばらつきを抑えられます。

総合的な妊孕性評価で行う検査

経腟超音波検査・AFC:両側の卵巣内の小さな卵胞を数え、卵巣、子宮、骨盤内の状態を確認します。

FSH・E2:一般に月経周期の初めに測定します。FSHは周期によって変動することがあります。

排卵・卵管の評価:妊娠を希望する場合は、病歴に応じて排卵の有無や卵管の通過性を確認します。

精液検査:パートナーの精子の状態も妊娠に関わるため、必要に応じて双方を評価します。

AMH検査についてのよくあるご質問

AMHが低いと早発卵巣不全ですか?

AMHだけでは診断できません。月経の状況、FSH、E2、その他の臨床所見を総合して判断します。

AMHが正常なら妊孕性に問題はありませんか?

卵巣予備能の一つの目安です。卵子の質、卵管や子宮の状態、精子の状態まで確認できるわけではありません。

AMHが低くても自然妊娠できますか?

排卵があり、精子や卵管などの条件が整っていれば、自然妊娠する可能性はあります。

AMHが低いと卵子凍結が必要ですか?

必ずしも必要ではありません。年齢、妊娠を希望する時期、AFC、採卵数の見込み、将来の家族計画を踏まえて検討します。近いうちに妊娠を希望する場合は、妊娠を試みる時期や不妊検査を優先して相談することがあります。

サプリメントでAMHを上げられますか?

AMHの数値は測定方法や体調、薬などの影響を受けることがあります。サプリメントを卵子の数を増やす方法と考えず、使用前に医師にご相談ください。

AMHは将来の計画を立てるための参考情報です

SUNG IVFでは、AMH検査、経腟超音波検査、AFCの測定、男女の妊孕性評価を行っています。検査結果を一緒に確認し、妊娠を希望する時期や卵子凍結、生殖補助医療について、ご自身に合う方法を考えます。

CONSULTATION

相談フォーム

妊娠を目指す一つひとつの歩みに寄り添います。ご希望とご連絡先をご入力いただければ、担当スタッフが適切な治療方針をご案内いたします。

*必須項目です

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。できるだけ早くご返信いたします。

見づらい場合は画像をクリックして更新してください

送信